テレワークで太る原因と予防とは? 社員の体重増加を防ぐために

社内で健康経営を進めたいなら、テレワーク中の体重増加を防ぐことが重要です。この記事では、テレワーク中に太る理由と予防策を解説します。社員の健康管理について課題を感じている方は、本記事で説明する内容を確認して、テレワーク環境下における社内の健康増進に関する取り組みのご参考にしてください。

テレワークで太る原因と予防とは? 社員の体重増加を防ぐために

テレワークで太ってしまう5つの原因

新型コロナウイルスの影響で、多くの企業がテレワークを導入しました。しかし、テレワーク導入におけるデメリットとして、社員の「体重増加」が挙げられます。テレワークを始めると、どうして社員は太ってしまうのでしょうか。主な原因を、5つピックアップして解説します。

通勤のカロリーを消費しない

在宅でも仕事が可能なテレワークは、通勤の必要性がなくなります。特に、毎日徒歩や自転車通勤をしていた方は、そのぶんのカロリー消費をできなくなるため、さらに太りやすくなるでしょう。電車通勤の方も、電車待ちや電車の中で立っていた時間で、カロリーを消費します。そのカロリーが消費されなくなると、体重が増加しやすくなり健康に悪影響を及ぼします。

また、仕事中の移動は通勤だけではありません。外回りの営業はもちろんのこと、オフィス内を移動することもなくなるため、1日の消費カロリーは低下します。運動量や消費カロリーが減ったにもかかわらず、食べる量や摂取カロリーが変わらないと、体重はどんどん増加していきます。

デスクワークが増える

テレワークでは、1日中デスクワークになることがほとんどです。ずっと椅子に座ったままの状態では、筋肉を動かす機会が大幅に減ってしまいます。全身の筋肉量が減ると、結果的に基礎代謝量も減ってしまうので、太りやすくて痩せにくい体になってしまうでしょう。

以前は1日中歩き回っていた営業職の方がオンライン商談に移行したようなケースでは、その影響が大きく表れやすいです。

間食が増えてしまう

オフィスで働いていた頃に比べて、テレワークは間食が増えてしまいがちです。話し相手がいなくなったため口寂しくなり、ついお菓子をつまんでしまうことも考えられます。他人の目がないので、カロリーが高いジュースや炭酸飲料を常にデスクに置いておく人もいるでしょう。

間食が増えると、3食のタイミングでおなかがいっぱいになってしまっているなど、健康的な食事が食べられなくなってしまう恐れもあります。テレワークは、食生活の乱れを引き起こしやすいという特徴があるのです。

インスタント食品に頼ってしまう

通勤が不要になると、外出する機会も減り、自炊のために食材を購入するモチベーションが低下しがちです。外食に行くのも面倒になると、気軽に空腹を満たせるインスタント食品ばかり食べてしまうでしょう。しかし、カップラーメンやレトルトカレーといったインスタント食品は、糖質や塩分が高いため、食べすぎには注意しなければなりません。

今まで社食やランチ補助が出ていた会社の場合、自炊する習慣がつきにくい傾向があります。調理の習慣がなく、業務が多忙であるといった状況が重なると、インスタント食品以外の食事の選択肢を選べない人もいるかもしれません。そうした状況を解消し、野菜などをしっかり食べ、3食しっかりバランスの良い食事をとってもらう必要があります。

朝食を抜いてしまう

テレワークで通勤がなくなると、始業時間のぎりぎりまで寝てしまい、朝食を抜く人もいます。ところが、朝食は健康的な生活に欠かせない食事です。朝食を抜くと、カロリーを消費するためのエネルギーが不足したり、基礎代謝の減少につながったりします。仕事の効率も下がるため、避けるべきです。

また、空腹をまぎらわすために、昼食や夕食を大量に食べてしまう恐れもあります。長い空腹状態のあとに食事をすると、インスリンが分泌されやすくなるため、脂肪がつきやすくなってしまうのも難点です。

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社員の体重増加を防ぐ予防策

それでは、テレワークによる社員の体重増加を防ぐには、どのような予防策をとればいいのでしょうか。以下では、おすすめの方法を3つ取り上げます。

テレワーク中にできるエクササイズを周知する

まず、テレワーク中でも気軽に取り組めるエクササイズを社員に周知することが求められます。1日の運動量を増やすことは、健康増進の基本であるためです。メールやチャットでエクササイズ方法をまとめたテキストなどを一斉送信し、実施をすすめましょう。エクササイズ内容を説明した動画がある場合は、添付するとさらに効果的です。

ここからは、テレワーク中にできるエクササイズの具体例をご紹介するので、ご参考してください。

足踏み運動

すぐに試せる簡単エクササイズといえば、足踏み運動です。テレワーク中の息抜き休憩のついでに室内で簡単に行えますし、スタンディングワークであれば、パソコンを操作している最中も日常的にカロリーを消費できます。左右の太ももをゆっくりと上げて、リズムよく足踏みをしましょう。3~5分を1セットとして、1日3セットを目安に行います。下半身の運動になり、全身の代謝アップにもつながるでしょう。

かかとの上げ下げ

パソコンを操作しながらも実施できる運動として、かかとの上げ下げもおすすめします。椅子に座ったまま、かかとをゆっくりと上げ下げしましょう。つまさき立ちのような体勢になる際、ふくらはぎの筋肉が刺激されていることを感じれば大丈夫です。足の筋肉が引き締まり、ほっそりとします。

体側伸ばし

テレワークの休憩時間に適した運動が、体側伸ばしです。頭の上で手を組み、背伸びをしてみましょう。その姿勢を保ったまま、体を左右に倒してください。このとき、しっかり背筋を伸ばすことと、深呼吸を忘れないことがポイントです。上半身をほぐし、ウエストやわき腹を引き締めるねらいがあります。

健康増進手当を支給する

健康経営を進めるために、健康増進手当を支給する方法もあります。健康増進手当とは、社員に健康意識を持ってもらうために支給する手当のことです。具体的には、健康診断で一定のBMI値をクリアした社員や、ダイエットに成功した社員にのみ支給するケースなどがあります。

明確な目標が提示されることで、日々の食生活や運動量に気を付ける社員も増えるでしょう。対象となる従業員分の手当を出すためのコストはかかりますが、大きな効果を期待できる方法です。

社員アンケートを行う

運動方法を提示したり、健康を意識させるきっかけを作ったりすることも重要ですが、社員の現在の健康状況を把握することも、同じくらい健康経営には大切です。定期的に健康アンケートやストレスチェックを行うことで、社員の変化に気付きやすくなるでしょう。

オフィス勤務環境では社員の小さな変化に気付けていても、テレワークになるとそれが一気に難しくなります。オンライン会議でしか顔が見られないと、細やかな健康状態の把握はしづらいでしょう。精神状態が不安定になって体調を壊す方もいるので、社員アンケートなどの各種施策を通じて心身両面の状態を把握できるように心がけましょう。

まとめ

テレワーク中に社員が太る理由には、さまざまな要因が関係しています。通勤や営業活動、オフィス内の移動などで運動していた分のカロリーが消費されなくなると、健康には悪影響を及ぼします。今回ご紹介したようなエクササイズをはじめとした予防策を実施して、社員の健康増進に努めましょう。そうした施策が、健康経営を進め、企業力を増加させることにつながります。

社員の健康を管理し、すこやかな生活を送るサポートを企業側が行うことは、これからの現代社会において重要です。こうした取り組みは今後さらに推奨されるようになるでしょう。

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