運動の効果とコツ 職場で活かせる運動推進アイディアも紹介

企業において従業員一人ひとりが適度な運動習慣を身につけることは、「健康経営」を行う観点からとても重要です。本記事では、運動によって得られる心身の効果、効果的に運動を取り入れるコツについて解説します。さらに企業ができる従業員の運動推進に向けたアイディアも紹介します。

運動の効果とコツ 職場で活かせる運動推進アイディアも紹介

運動によって得られる効果

健康づくりに欠かせない運動。ではなぜ運動が健康的な生活を送るために重要なのでしょうか。ここでは運動によって得られる効果について身体的な面と、精神的な面に分けて解説します。

身体的な健康の維持・増進

まず運動することで健康的な体型維持が可能になります。また、運動によって筋肉が増えれば代謝のよい太りにくい身体となり、肥満や糖尿病、高血圧といった生活習慣病の予防につながります。そして意識的に運動することで体力、筋力、心肺機能の向上をはじめ、肩こりや冷え性の改善、自己免疫力の向上など、さまざまな効果が期待できます。

精神的な健康の維持・増進

運動することは精神的な面でもメリットがあります。例えば、運動することで気分転換やストレス解消ができるため、精神疾患の予防や認知症の低減につながります。これは運動によって精神の安定に関わる「セロトニン」や、リラックス効果のある「エンドルフィン」といった物質が体内に分泌されるからです。しかも日常的に運動を続けることでこれらの物質が安定的に体内に供給されるため、ストレスに強い心身がつくられ、さらに疲労回復や睡眠の質の向上にもつながります。

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効果的に運動を取り入れるためのコツ

心身によい影響を与える運動ですが、ただやみくもに行っても効果がほとんどなかったり、逆に身体を痛めてしまったりすることがあります。そこで、効果的に運動を取り入れるためのコツを紹介します。

中強度の運動を意識する

WHO(世界保健機関)の「身体活動・座位行動ガイドライン要約版(日本語版)」では、成人(18~64歳)の場合、健康効果を得るためには1週間で少なくとも中強度の有酸素運動を150分~300分行うことが望ましいとしています。

中強度の有酸素運動とは、一般的に「運動していて少し息は上がるが、ニコニコ笑いながら会話はできる」程度のものであり、このことから「ニコニコペース」とも呼ばれています。

例えば、早歩きや階段の上り下りを1日20分~60分、週3回以上を目安に継続することが健康維持に効果的だということです。

なお、運動は健康によいからと高強度の激しい有酸素運動を積極的に行ってしまうと、逆にストレスが身体にかかって免疫機能が低下して感染症などのリスクが上がるため、注意が必要です。効果的に運動するのであれば無理をしない範囲で、中強度の運動を長期的に継続することが大切です。

参照元:WHO(世界保健機関 )「身体活動・座位行動ガイドライン要約版(日本語版)」

今より10分・今より1000歩を意識する

今まで全然動いてこなかった人に対して、「1日30分以上運動しましょう」「健康のために1日1万歩歩きましょう」と目標を掲げても長期的に継続するには無理があります。

そこで厚生労働省では、まずは今よりも10分多く運動することを推奨しています。

この10分という運動時間は大人が1000歩程度歩く時間に相当するため、日常生活で今より1000歩多く歩くことを意識しましょう。例えば、通勤や買い物の際、移動手段が自転車であれば徒歩に変える、朝や昼休み時間を使って10分ほど散歩する、といった具合に歩く機会を増やすといいでしょう。

経営でも注目される運動推進

運動の推進は企業の経営という観点からも注目されています。従業員が運動に取り組み、心身ともに健康的に働くことができれば、健康上の理由による欠勤、休業、離職の減少や企業負担の医療費の削減、労働生産性の維持・向上などが期待できます。つまり、従業員の運動推進は企業にとってとても大きなメリットがあるのです。

また、スポーツ庁が行った令和3年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、日本における運動実施率は、全世代の中でも20代~50代のいわゆる「働き盛り世代」が特に低い傾向にあります。働き盛り世代の運動実施率を上げるためにも、企業による運動推進が注目されています。

そしてスポーツ庁では、従業員の健康増進のために運動の実施に積極的な取り組みをしている企業を「スポーツエールカンパニー」として認定しています。もしも企業が認定されれば、企業の知名度やイメージが向上し、求職者の増加も期待できます。

参照元:スポーツ庁 令和3年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」

職場で活かせる運動推進アイディア

では、従業員の運動増進のために企業はどのようなことをすればよいのでしょうか。ここからは企業が取り組みやすい運動推進アイディアを2つ紹介します。

スポーツジムとの提携や費用補助

1つ目は、福利厚生としてスポーツジムの利用料金を補助したり、スポーツジムと提携を行ったりして、従業員の運動を支援することです。例えば、スポーツジムと提携すれば従業員の健康状態をチェックした上で個々に合わせたトレーニングメニューを組んでもらえるため、従業員は適切な指導のもとで無理なく体を鍛えることができます。それだけでなく、スポーツジムの中には食事指導も提供しているところもあり、従業員が健康的な食事の知識を得る、健康的な食事をするきっかけにもなります。

また、インストラクターを会社に招いて、空いている会議室などでヨガやピラティスなどの教室を開けば、従業員がスポーツクラブまで通わなくてすみ、社内のコミュニケーション向上も期待できます。

ほかにも、スポーツを行う際に必要なスポーツウェアやスポーツシューズなどの購入代や、プール、グラウンドの使用料といった費用を企業が負担することも効果的です。

イベント開催など運動機会の提供

2つ目は、企業主体でスポーツに関するイベントを開催したり、昼休みなどに運動時間を設けたりすることです。例を挙げると、会社のレクリエーションの一環としてボウリング大会を行ったり、休日にゴルフコンペを開いたりすることです。従業員がスポーツをはじめるきっかけをつくるとともに、社内の親睦を深めることができます。また、ソフトボール大会や運動会など、チームワークが要求されるようなイベントを開催すれば、普段とは異なるコミュニケーションが育まれ、仕事にもプラスの影響を及ぼすことが期待されます。

ほかにも、スタンディングミーティングの実施や自転車や徒歩通勤の推奨など、日常的なシーンで運動機会を増やすための呼びかけも効果的です。このような運動機会の提供であれば長期継続しやすく、余計なコストもかかりません。さらにテレワークを推奨している企業であれば、動画配信サイトやオンラインを使って、エクササイズや体操を実施することで、テレワークで起こりがちな運動不足解消につなげることができます。

まとめ

企業にとって従業員が心身ともに健康的に働ける環境を整えることは、離職率の低下や生産性の向上、社会的イメージアップなど、さまざまなメリットがあります。そのためにも、心身ともに健康を維持・増進させるような効果的な運動を従業員に根付かせることが大切です。

よりよく生きるための健康を考えるポータルサイト「ウェルネスの空」では、従業員の健康維持・増進に関連する情報を発信するとともに、健康経営に役立つソリューションを提供しています。

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