注目されるウェルネスビジネスとは? 具体例や市場予想について解説

ウェルネスとは健康とイコールの概念ではありません。いわゆる身体的な健康よりも広い意味を持っているのですが、本記事ではウェルネスやそれを利用したウェルネスビジネスについて、わかりやすく概要を説明します。また、ウェルネスビジネスが注目されるようになってきた背景やメリット、海外での事例などについてもご紹介します。

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ウェルネスビジネスの概要

昨今、健康にまつわる用語として「ウェルネス(Wellness)」という言葉をよく耳にするようになってきました。
ウェルネスは、もともと1961年に米国の公衆衛生学者、ハルバート・ダン医師が「輝くように生き生きした状態」と提唱したことがきっかけで世界中に広まりました。それは肉体的な健康だけではなく、ライフスタイルや社会的な健康も維持し、豊かな生活を送ることができる状態のことで、従来の「健康」よりも広い概念を指しています。また同じような意味で「ウェルビーイング(Wellbeing)」と呼ばれることもあります。
そして健康を維持したり疾病を予防したりする観点から、消費者にサービスを提供する営みは「ウェルネスビジネス」と呼ばれ、近年、続々と新しいビジネスモデルが誕生してきています。
たとえば自分の都合に合わせて運動ができるスポーツジムや、気軽に健康相談ができるヘルスカウンセリング、同じスポーツの趣味や健康分野で興味を持った人が情報交換できるコミュニティ活動などが代表的なウェルネスビジネスといえるでしょう。

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ウェルネスビジネスの市場予測

今やウェルネスビジネスの経済市場はどんどん拡大しており、世界的な試算では約500兆円にまで膨らんでいます。
(参照元:https://doors.nikkei.com/atcl/column/19/020100038/102900061/

その規模を見ると、あらゆる分野の業界、業種から参入が増加していることがわかります。たとえば医療や医薬業界はもちろん、美容業界、衣食住を彩るライフスタイル事業の業界、経済社会的な業界、文化や環境をテーマとした業界などからの参入が考えられます。
つまり、現在は、どのような業界や業種、職種であってもそれぞれの強みを活かし、互いに連携し交流することで、ウェルネスにおけるイノベーションを起こせる環境が整ってきているのです。また斬新なアイデアをもって、新しい市場を開拓しビジネスチャンスをつかむことも可能になってきているといえるでしょう。

ウェルネスビジネスが求められる背景

では、近年、ウェルネスビジネスはなぜ求められるようになってきたのでしょうか。その背景について見ていきます。
まず、ウェルネスの要素として、身体的な健康や精神的健康、ライフスタイルの健康などが挙げられますが、日本におけるそれらの水準は諸外国と比べて低いことが問題視され、早急な改善が求められている背景があります。改善方法としては、たとえば働き方改革を推進し、ワークライフバランスを意識した、誰もが働きやすい職場環境を作ったり、定期的なストレスチェックの実施を義務化したりする取り組みが考えられます。

ウェルネスビジネスのメリット

では、企業がウェルネスビジネスに取り組むメリットとは何でしょうか。
働き方改革が進む中にあっても、従業員が心身の不調で休職したり退職したりして必要な人員確保ができなくなると、残された従業員にしわ寄せがいき、業務負担が増えることでさらなる退職者を生むリスクがあります。
そこでウェルネスを経営にとり入れると、まず企業は従業員の健康についてより配慮し管理するようになります。すると心身の不調のサインを見逃すことが減り労働環境が改善され、従業員の体調不良やメンタル不調による退職リスク低減の可能性が高まるのです。他にも、近年重要性が高まるESGの観点から企業のブランド力向上が期待できたり、疾病予防から無駄な医療費削減につなげられたりするようにもなるでしょう。

海外で行われているウェルネスビジネス

ではここからは、海外で行われているウェルネスビジネスにはどのようなものがあるのかご紹介しましょう。

学習体験モデル

学習体験モデルとは、数週間の滞在中に気づきや学びをテーマとして、健康に対する動機付けや実践方法を体験してもらい、教える施設の取り組みモデルを指します。主に「行動習慣」に焦点を当て、たとえば受講者はエクササイズや栄養の講義を受けたり、調理やレストランでの外食などの体験をしたりして、自身の健康づくりについて学んでいきます。ある施設では、うつや疎外感、不安感、自尊心の低下などメンタルヘルスに問題がある場合、専門のセラピストが治療を行います。また過食に陥ってしまう要因を探り、回避するための取り組み方を指導してくれる施設もあります。
このビジネスモデルのメリットとしては、施設での学習が終了した後、自宅でもWebや電話などを使ってアフターフォローを行うことで、さらなる収益を上げられることがあります。

複合型ウェルネスモデル

ウェルネスは幅広い業界で適用できることを利用し、カフェや学び、フィットネスなど、日常に溶け込んだウェルネスに関わるサービスを複数提供してくれるのが「複合型ウェルネスモデル」と呼ばれる施設モデルです。
このビジネスモデルの収益源は、カフェや学び、フィットネスなどでの直接利用料です。たとえばカフェで気軽に施設へ足を運んでもらい、自然な流れでフィットネスや学びにつなげていくことが期待できるでしょう。

パーソナル提案モデル

3つ目のモデルは、1対1の対面でパーソナル提案を受けられる施設を複数展開し、広げていくパターンです。たとえばダイエットしたい人や初めてフルマラソンを走る人、ゴルフスコアを上げたい人などがターゲット層になります。
また実際の具体的なサービス内容としては、「1Client-1Trainer-1Goal」をテーマにした、パーソナルカウンセリングや筋力トレーニング、栄養指導からなるトレーニングなどがあります。収益はトレーニング指導料から得ることになりますが、最近は指導のみならず、トレーニングのそもそもの目的をしっかり定めることから始めるコーチングにも力を入れている施設もあります。

ウェルネスビジネスへの新型コロナウイルスの影響

社会や経済に大きな打撃を与えた新型コロナウイルスは、ウェルネスビジネスへも大きな影響を及ぼしています。ウェルネスモデルを加速させた背景のうち、

  • ライフスタイルや価値観の変化
  • 企業のスタイルの変化

が特に影響が大きいと考えられます。

たとえば、新型コロナウイルスが流行してからは、企業において感染リスクを推計したり、執務スペースでのマネジメントを行ったり従業員の健康状態を公私ともに把握したりするようになってきています。

また、個人としては、オンラインベースのコミュニケーションが増加したり、家の内外での時間の使い方が変わったりするでしょう。そこで、個人の心身の健康や、ライフスタイルのデータ取得をし、どれだけのリスクが潜んでいるのか、また改善するにはどうすればよいかを提案した上で、それらにさまざまなサービスを連携させていくビジネスモデルが求められているといえるでしょう。

まとめ

拡大の一途をたどり、昨今各社が参入を視野に入れる「ウェルネスビジネス」とは、従来の健康という枠組みを超えて、生活者が生き生きと輝けるように支援する仕組みといえます。
しかし日本でのウェルネス関連の水準は高いとはいえず、企業としても早急に改善していく必要があるのです。その際に参考としておすすめなのがウェルネスに関する情報ポータルサイト「ウェルネスの空」です。さまざまな情報に触れられるため、イメージもわきやすいでしょう。

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